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今回も、ヤンデレのルークです。
ちなみに、ここでは嫉妬心はんぱないルーク、猟奇的行動に出るルーク(抜刀したりします。)をヤンデレと呼んでます。
ヤンデレに関して解釈が違う方、そんなルークは無理と言う方はブラウザバックをお願いします。
「つづきはこちら」から小説になります。
TOW2設定です。
ちなみに、ここでは嫉妬心はんぱないルーク、猟奇的行動に出るルーク(抜刀したりします。)をヤンデレと呼んでます。
ヤンデレに関して解釈が違う方、そんなルークは無理と言う方はブラウザバックをお願いします。
「つづきはこちら」から小説になります。
TOW2設定です。
「ユーリはすごいな。女にも……、男にもモテモテで。」
楽しい恋人との午後のティータイムに、あまり似つかわしくない声音でルークはそう言った。
「は?みんな俺に飯や菓子を作れってたかってるだけだろ。」
ここ最近、ユーリはいつも以上にみんなに構われていた。ユーリが料理が上手いと解ったからだ。おかげで女子からの人気はさらにうなぎ上り、その上男子からも料理を作ってくれと大人気で、ルークと話す時間も過ごす時間も、大幅に減っていた。
未だって、ようやく久しぶりに二人でお茶ができたのだ。
今まではユーリの手作りお菓子が必ずお茶請けだったのに、今日はユーリの手作りお菓子は他のみんなに配られ、ルークとのティータイムは既製品のケーキになってしまった。
(今までは俺のためにケーキを焼いてくれてたのに…。)
自分には買ってきたものなのに、周りのみんなにはユーリの手作りが配られている。
そんな現状にルークの心はモヤモヤとしていた。
それだけではない。
今日会ったのが久しぶりと言うように、会話すらする時間が減っているのだ。
みんなどんどんユーリを好きになっている。なのにユーリに言ってもご飯をたかられているとしか思っていない。
恨めし気にユーリを見ると、彼はおいしそうに黙々とケーキをほおばっていた。
(ユーリ、こんなにかっこいいし…。料理上手いし…。大人だし…。)
ルークは考えれば考えるほど不安になっていった。
(いろんな人にモテてるってユーリがちゃんと自覚したら、絶対に俺なんか構ってくれなくなる。)
自分に自信のないルークの思考は、考えれば考えるほど暗くなっていく。
(そうしたら、ユーリ、俺から離れて行っちまう…。嫌だ。……そんなの嫌だ…。)
「お、うまそー。一口貰いー。」
食堂に入ってきたリッドが、ユーリの分のケーキを一口食べる。
「お前、勝手に食うなよな!」
そのまま楽しそうに談笑を始める二人。そこにほかのメンバーも集まってきて、楽しそうに話している。
(嫌だ、やめて…。今は俺とユーリが二人でお茶をしてるのに…。すごく久しぶりに二人きりだったのに…。どうしてユーリは何も言わないの?俺といるより、他のみんなといる方が楽しいの?……嫌だ、嫌だ嫌だ!ユーリは俺のものなのに!!俺からユーリをとらないで!!)
「………。」
みんなが楽しそうに会話をする中で、ルークは黙って一人スッと立ち上がった。騒がしく話す目の前の人間たちは、それに気づかず未だ楽しげな会話を続けている。
「ユーリ。」
「お、どうした?ルーク。」
声をかけ、ようやくルークが立ち上がっていることに気付いたユーリは、そう尋ね返した。
「ユーリはすごいね。かっこいいし、女の子にも、男にもモテて。みんなに好かれてて。」
笑顔で楽しそうに笑うルークに、ユーリは顔を赤くした。
好きな相手に誉められるのは、ほかの誰よりもうれしかった。
「だから、俺決めたんだ。」
ルークに褒められて喜んでいるのもつかの間、ルークの次の行動にユーリは一瞬で青ざめた。
「ユーリをとられないうちに、俺だけのものにする。」
腰から抜かれた刀身は、驚くほどきれいに光を反射している。
「ルーク?!」
ユーリを取り囲んでいた人間たちも、ルークにどうしたんだ、落ち着けと必死に話しかけているが、もはやそんな声はルークには届いていなかった。
キンッ---
と、固い金属同士がぶつかる音がする。
振り下ろされたルークの剣を、ユーリがその愛刀で受け止めた。
「どうしたんだルーク、落ち着け。何があった?」
必死に説得をしようとするも、そのユーリの言葉はさらにルークに追い打ちをかけた。
「何があった?……ユーリ、解ってないんだ…。」
ギリギリとつばぜり合いをしていた刃をいったん離し、お互いに間合いを計りながら会話を続ける。
「俺、このままだとユーリをとられて一人ぼっちになっちまう…。」
「?!何言ってんだルーク。俺がお前を置いてくわけないだろ?!」
「……じゃぁどうして、今、俺一人なんだ?」
ルークの言葉にユーリはハッとする。
確かに、ここ最近、ルークをろくに構っていなかった。
船のみんなに頼られて、それもまんざらでもなくて、ルークとの時間は確実に減っていた。
そして今、久しぶりの逢瀬でも、自分はルークをほったらかしている…。
「……悪かった。確かに最近お前とほとんど会えてなかったもんな…。」
ユーリは刀をしまうと、ルークにしっかりと向き直った。
「不安にさせちまったみたいだな…。お詫びに今、お前にだけ特製デザート作ってきてやるよ。だからもう剣はしまえ、な。」
ユーリのその言葉に、ルークはふわりと柔らかい笑顔を浮かべた。
その反応は、喜んでいるようにも見える。
けれどなぜかその笑顔からは、何か不安ばかりが押し寄せた。
「ありがと、ユーリ。」
綺麗に笑うルークに、ユーリの顔が若干緩む。
(許して…くれたのか?)
「でも、もういいんだ。だって、ユーリは今俺だけのものになるんだから。」
言うが早いか、ルークは体のばねを生かして、素早い動きでユーリとの間合いを一気につめた。
そして再び剣を振り上げる。
「これで、もうずっと一緒に居られる。」
「ユーリ…ユーリ……。」
ユーリのベッドの上で、ルークは目を覚ました。
そして体を起こすと、大好きな恋人の名前をその可愛らしい声音で呼ぶ赤毛の少年がいる。
呼ばれた恋人は、すぐにベッドサイドにかけよると「どうした?」と声をかけ、その大きな手であやすようにルークの頭を撫でた。
「ユーリ………好きって言って…。」
「ルーク、……好きだ……。……そんな風にねだらなくても、いつでもいつだってお前のこと愛してる。」
「ユーリ…。」
その言葉を聞くと、ルークは安心したような顔をして、ユーリに抱きついた。
ユーリもそれをしっかりと抱き返す。
ルークが抜刀事件を起こしてから、もう2週間がたつ。
あのとき危うく切られそうになったユーリは、ティアが譜歌でルークを眠らせることによって何とか助かった。
おかげでユーリも無傷で事態は落ち着き、何よりルークに恋人を切らせるという悲しいことをせずに済んだ。
あれ以来、ルークは精神病患者としてジェイドに見てもらっている。
けれどユーリがルークにつけたこころの傷は思いのほか深いらしく、多少落ち着いたとはいえ、なかなか回復の兆しはない。
そしてそれほどまでにルークを傷つけていた自分に、ユーリは憤る。
(どうして気付いてやれなかったんだ……。)
「ユーリ…。」
「なんだ?ルーク。」
「大好き……。だから、俺を、俺だけを愛して……。」
「解った…。じゃぁお前も、俺だけを愛してくれよ…。」
ユーリの言葉に、ルークは少し恥ずかしそうに、けれど嬉しそうに微笑んだ。
ルークは、もう俺なしじゃ生きていけない。
だから俺も、ルークなしじゃ生きられないようになろうと思った。
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ルークヤンデレ。
最終的になんだか二人で病んでしまいました。
ちょっと、ユーリのヤンデレに帰ります…。
だって、これだとルークが可哀そう…。←
いや、これはこれでちょっと楽しかったのですが、私はローウェルが原因を作らない限り、ルークを病ませることができないと理解しました。
お目汚し失礼いたしましたー。
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