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バレンタイン、何もしないと公言していたのですが、会社で大好きな上司に思いのほかチョコレートを喜んでもらえて、嬉しくて、突発的にやりたくなりましたww
と言っても、本当に簡単な短文です。
表に載せるのもあれなので、こっちにアップです。
TOW2設定、ルーク総受け、ティア→ルーク表現あり
以上で大丈夫な方は「つづきはこちら」から本編になります。
プラリネガナッシュキャラメルトリュフ生チョコ
色とりどり、形も様々のチョコレート
ナッツフルーツスパイスリキュールコーヒー紅茶
フレーバーも様々
今ルークの目の前には、たくさんのチョコレートが並んでいた。
それもほとんどが、手作りで。
けれどルークの心境は複雑だった。
本来なら、こんなにもたくさんの手作りチョコを自分なんかが貰えるだけで、とても幸せで、うっかり少し泣けてしまうくらい感動してしまう、のではないかと思う。
そうならないのは、このチョコレートが、全て男からの贈り物の所為だ。
肝心の送り主たちは今この場には居ないが、さっきまではここで自分の持ってきたチョコが一番だと言い争っていたのだからたまらない。そのあまりのうるささに耐えきれず、うぜーっ!と言って先ほど追い出してしまった。
いったいどうして、あんなにモテそうな男たちがこぞって渡す側で、しかも渡す相手が自分なのか…。
好きだからと言ってくるあいつらは、俺をからかってその反応を楽しんでいるに違いない。
きっと新手の嫌がらせだ。
もはやため息しか出ない。
そう辟易していたとき
「ルーク、これ…バレンタインのチョコなんだけど…。」
と言って、ティアが部屋へと入ってきた。
その動作が、いつもと違って少し恥じらいを含んでいるように見えたため、つられてルークも緊張してしまう。
「ティア、から?」
若干言葉に詰まりながら問いかけると、ティアは少しだけ顔をそらして「たくさん作ったから、おすそ分けに来ただけよ。」とそっけなく言った。
「うん、解ってる。」
それでもルークは嬉しくて、微笑んで返すと、ティアは逆に少し悲しそうな顔をする。
「えっと…、俺、なんかしちまったか?」
その表情を読み取ってルークが尋ねると、ティアはすぐにいつもの冷静な顔に戻って「なんでもないわ。」とだけ告げた。
「そっか……。」
その態度に、自分が何かしてしまったのだろうか、と悩みながらも、ルークはもう一度笑ってお礼を言った。
今度はティアも、軽く微笑んでどういたしまして、と言ってくれた。
ティアから貰ったチョコレートは、溶かして固めなおしただけのカップチョコだったけれど、何処のパティシエだと言いたくなるような男たちからのどうしてくれたのか意味不明のチョコレートより、数倍おいしかった。
「くそっ、屑が…。どうして伝わってねーんだ…。」
「あれだけ好きと言っても伝わってねーとは…、本当にど天然だよな…あいつ…。」
「ティアの照れ隠しも、自分が何かして悲しませたようだと勘違いしていたみたいだしな…。」
「まぁ、それは逆にこっちとしてはありがたいけどな。」
「取りあえず今回は引き分けだな…。」
男たちはお互いに目くばせをすると、ルークの部屋をのぞき見ていたその場から立ち去った。
次はホワイトデー。
ルークにあげるか、ルークから貰うか。
勝負の日まであと一か月しかないのだ。
時間が惜しいと言わんばかりに、ルークに恋慕する男たちは、準備をするべく走り出したのだった。
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